Cradleの足跡。
あけましておめでとうございます。
昨年はいろいろとお世話になり、まことにありがとうございました。
本年は昨年以上にお役に立てるよう最大限の努力をする所存です。
また、更にご満足いただけるEA・情報等をご提供していく所存ですので、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
micco
Twitterの方では元旦に新年のご挨拶をさせていただきましたが、改めてこちらでもご挨拶させていただきました。
新年明けましておめでとうございます^^
— micco (@micco_fx) December 31, 2020
昨年は界隈の皆さんには大変お世話になりました!
今年の抱負としては、今までやっていなかった新しい何かを始めたいと考えています⤴️
それと、最近ROM気味だったのでもう少しツイート増やしたいと思います。笑
何卒、今年も宜しくお願いいたしますm(_ _)m
はい!ということで、miccoです^^
前回の「Rhinoの足跡。」に続き、 今回は、Cradleの振り返りをしていこうと思います。
ではさっそく見ていきましょう。
Check
振り返る。
350日
Cradle のフォワード計測を開始してから先週の2020/12/20で約 1年となります。前回のRhinoの振り返りの際にこの日付で区切ったので Cradleも合わせました。
日数で言うと350日となります。
Rhinoと同様に、フォワード計測開始当初は OANDAをフォワード計測のメインブローカーとしていましたが、5/9にサーバー変更のお知らせと共に強制移動させられトレード履歴が途切れてしまいました。そのため、トレード履歴が途切れず一続きになっている ForexExchangeでのフォワード成績を掲載にしました。
他のブローカーでのフォワード状況は「フォワード置き場」でご確認いただけます。
損益曲線で見る
1.0 Lot固定で、手動での稼働ON/OFFは一切行っておらず、パラメータ設定についてもデフォルト設定のままの稼働です。フォワード開始時の初期証拠金は1,000,000円です。フォワード計測と同じ1.0 Lotでの運用であれば初期証拠金は500,000円は欲しいところです。0.1 Lotでの運用あれば 100,000円でも運用できるローリスク設計です。
今回はフォワードどおりの初期証拠金を1,000,000円で稼働開始した場合の損益曲線を掲載しました。
Cradle は2020/01/05 からフォワード計測を開始しました。
フォワード開始から 1カ月程度は順調に利益を積んでいました。
その直後に”コロナ相場”の到来により EURが大荒れ。Cradleはその荒波に翻弄され大きくドローダウンを喰らいました。
期間で言うと1月下旬~4月末までの約3カ月間です。
その後、4/24に付けた -18.75%を底に、少しずつ復調し始めました。
損益曲線を 4/27以降で見ると次の様になります。
5月は絶好調でしたが 6月には苦戦しました。
7月からは、ロジック開発当初に想定していた Cradleらしいトレードをしています。
損益曲線を 7/1 以降で見ると次の様になります。
底を打った 4/24から約6カ月後の 10/14にドローダウンから回復し、その後10/20に最高益を更新しました。
その最高益更新後の10日間で少し落としたものの、再度最高益近くまで盛り返してきており、直近のトレードは 6連勝中といった 状況です。
数字で見る
成績を数字で見てみます。
それが次の画像です。
フォワード開始から現在までの1年間を数字で見るとこの様な成績です。
こちらも詳細は表で比較するとして、バックテストではどうだったかを先に確認してみます。
Cradleは Dukascopyのティックデータを基にロジックの開発をしています。
ブローカーによって値動きが違うので、同じEAを使ってもバックテストとフォワードの成績に乖離が発生している可能性も十分に考えられます。
また、Cradleはティック動作でトレイリングストップ決済をする仕様を採用しています。そのためブローカーが配信するティックデータによってトレードの結果が変わりやすくなっています。
バックテストで見る
というわけで、さっそくTick Data Suiteを使って、スプレッド等の詳細設定はTDSのデフォルトのままで、フォワード計測の期間と同期間を変動スプレッドでバックテストしてみました。
ティックデータはDukascopyです。
その結果が次の画像です。
フォワードと同期間のバックテストの損益曲線と、フォワード計測の曲線が似ていますね。損益曲線の真ん中辺りで大きくドローダウンしていますが、これがコロナ相場の時期にあたります。こちらもフォワード同様、そのドローダウン以降から年末にかけて回復していますね。
続いて過去10年間のバックテストです。
フォワード計測を開始した 2020/01/05の前日までの過去10年間を、期間以外は先ほどと同条件でバックテストしてみました。前日が正月なので2019年の年末に置き換えました。
その結果が次の画像です。
過去10年間のバックテストの結果はこんな感じでした。
フォワードとバックテストを比較してみる
・1年間のフォワード結果
・フォワード期間と同期間のバックテスト
・EAのスペックの参考にする過去10年間バックテスト
これらの主だった項目を表にして比較してみます。
項目 | 10年間BT | 同期間BT | フォワード |
取引回数 | (Ave.) 133 回 | 127 回 | 127 回 |
勝率 | 77.65 % | 71.65 % | 71.65 % |
MAXDD | 367.2 pips | 347.6 pips | 275.4 pips |
PF | 1.50 | 1.05 | 1.11 |
RF | 13.93 | 0.16 | 0.46 |
RR | 0.43 | 0.41 | 0.44 |
過去10年間のバックテストの取引回数については、月平均の取引回数を出して、フォワード期間と同期間の 1年(12カ月)を掛けて算出しました。
計算式で表すと 1338回÷120カ月×12カ月≒133回 ですね。
取引回数については同等の結果となっています。
勝率については過去10年間よりも、同期間BTおよびフォワードが 6%低いです。RR(リスクリワード)の数値は同等なので純粋に勝率だけが落ちたと考えられ、Cradleにとって苦戦の年だったことがわかります。
MAXDD(最大ドローダウン)については、この1年間のフォワードでのドローダウンは過去10年間に起こった最大ドローダウンの範囲内の様でした。同期間BTの最大ドローダウンよりもフォワードの方がドローダウンが浅かった様です。こちらは約 70pipsの乖離が見られましたが、環境差(バックテストとフォワード)の蓄積である可能性が考えられます。
PF(プロフィットファクター)・RF(リカバリーファクター)については、フォワード、同期間BT共に過去10年間の成績より低い数値になっています。2020年は想定外の苦戦を強いられた年によるものだと考えます。ただ、どちらも同期間BTよりもフォワードの方が数値が良かったです。
寿命!?それとも過剰最適化!?それとも…
Cradleは2020年1月5日からフォワード計測を開始し1年が経過しようとしています。フォワード計測は継続していきますが、現状としては前述のとおり、過去10年間のバックテストから想定される期待値をやや下回る結果となっています。
早くもロジックの寿命なのか?
または、ロジックが過剰最適化されているのか?
2020年がこれまでの過去10年間と違った事と言えば、新型コロナウイルス感染症です。100年に一度とも言われる感染症により世界中が混乱しています。その影響は相場にも混乱を招き、特に EURが絡む通貨ペアは報道がされ始めた 2月頃から値動きが荒れ始めました。
前述したとおり、Cradleのドローダウンもちょうどその頃から始まりました。
そこで、バックテストおよびフォワード計測から、仮にそのドローダウン期間を省き、ドローダウンの底を打った 2020/4/24以降の 8カ月間の成績を用いて比較するとどうなるのか気になりました。
単純に 8カ月間のフォワードの状況が確認できれば、そのEAの挙動を確認する期間としては十分参考にできるものと考えました。
ということで、この仮定による結果を比較することで、ロジックの寿命なのか、または過剰最適化によりフォワードに耐えられないロジックなのか、もしくは、100年に一度の想定外の世相による一過性のものだったのかどうかが判断できるのではないかと考えました。
損益曲線で見る
4/27以降のフォワードの損益曲線は既出の画像のとおりですが、再度貼っておきます。
4/27からは利確を重ねて駆け上がり、6月から7月中旬までに少し落としていますが、その後は良い感じで年末を迎えているのがわかります。
10/14には、実際のフォワード期間から省いている期間のドローダウンをリカバリーし、10/20には最高益を更新しています。
数字で見る
次に、数字を見てみます。
こんな感じです。
※この記事を作成開始したのが2020年末でして、空いた時間を見つけて作成していましたがそのまま年をまたぎ、今日現在(2021/1/4 1:21)myfxbookにアクセスしたところフォーマットが変わっていました。そのため本記事前半に掲載している画像と若干見え方が異なっていますが、成績の部分は同じです。
詳細については後述します。
先にフォワードと同期間のバックテストではどうだったのかを見ていきます。
バックテストで見る
TDSのスプレッド等はデフォルト設定で、フォワード期間(2020/4/27~12/20)と同期間のバックテストを行ってみました。
損益曲線の形状がフォワードと似ています。成績の部分については表で比較する際に確認します。
フォワードとバックテストを比較してみる
・ドローダウン期間を省いた8カ月間(2020/4/27~12/20)のフォワード結果
・そのフォワード期間と同期間のバックテスト
・過去10年間(2010/1/1~2019/12/31)のバックテスト
これらの主だった項目を表にして比較してみました。
項目 | 10年間BT | 同期間BT | フォワード |
取引回数 | (Ave.) 89 回 | 80 回 | 81 回 |
勝率 | 77.65 % | 76.25 % | 76.54 % |
MAXDD | 367.2 pips | 108.9 pips | 91.4 pips |
PF | 1.50 | 1.61 | 1.57 |
RF | 13.93 | 2.45 | 3.59 |
RR | 0.43 | 0.50 | 0.48 |
過去10年間のバックテストの取引回数については、月平均の取引回数を出して、フォワード期間と同期間の 8カ月を掛けて算出しました。
計算式で表すと 1338回÷120カ月×8カ月≒89回 です。
取引回数についてはほぼ同等と言ってもいい結果となっています。
勝率については過去10年間と比較して、同期間BT・フォワードの方が約 1%低い結果となりました。ですが、RRの数値は同期間BT・フォワードがそれぞれがやや高い数値となっているので、勝率と RRの関係上、結果としては同等として扱ってもいいと考えられます。
MAXDD については、この8カ月間のフォワードでのドローダウンは過去10年間に起こった最大ドローダウンの範囲内でした。同期間BTの最大ドローダウンよりもフォワードの方がドローダウンがやや浅かった様です。こちらは約 20pipsの乖離が見られましたが、環境差(バックテストとフォワード)の蓄積である可能性が考えられます。
PF(プロフィットファクター)・RF(リカバリーファクター)については、4/27以降で見ると、同期間BT・フォワード共に過去10年間の成績より高い数値となっていますが、こちらもほぼ同等と判断していいと考えます。
まとめ。
一言で表すとすれば、
2020年は Cradleにとって地合いが悪かった です。
2020年全般が悪かったのではなく、スペイン風邪以来のパンデミックと言われる新型コロナウイルス感染症に起因して相場が過去10年間には無かった値動きを見せ、それにより想定していたトレードが出来ていない期間があったと考えられます。
これまでに比較検証してみたとおり、コロナ相場後の 8カ月間のフォワードの成績は、過去10年間のバックテストで得られた期待値に沿った結果となっていることがわかりました。
つまり、2020年に Cradleが経験したドローダウンは、ロジックの寿命や、過剰最適化の疑いがあるのではなく、公開直後にCradleが苦手とする値動きの相場環境になったことが原因であると考えられ、過去10年間からは想定できなかった世相による一過性のものである可能性が考えられます。
ついでに。
Cradleの過去10年間のバックテスト結果とフォワード計測結果を、ひとつの損益曲線に乗せて視覚的に見てみます。
まずは、全フォワード期間を見てみましょう。
このグラフはpips単位での過去10年間とフォワード計測の損益曲線です。
青色の曲線が過去10年間( 2010/01/01~2019/12/31)のバックテストの結果で、オレンジ色の曲線がフォワード開始から直近(2020/01/05~2020/12/20)までのフォワード結果です。
赤色の破線は、過去10年間のトレード結果の近似曲線です。
損益曲線の右下に「y=〇〇〇x」という文字がありますが、これは期待値(pips)で 4.0pipsです。MT4のバックテストで得られる期待利得とはまた違ったもので、このロジックを長期的に稼働した際に1トレードから得られる期待pipsになります。
これまでの比較検証とこのグラフを見る限り、過去10年間のトレード結果の近似曲線から大きく外れることなく、ある程度沿った結果になっている事がわかります。全体的に見ても、ドローダウンした分だけ一段下がってはいるものの、オレンジ色のフォワードを表す線は概ね過去からの流れに沿っています。
そして、次の画像がドローダウン後の4/27以降のフォワードを過去10年間のバックテストの成績にくっつけたグラフです。
こちらには新たに緑色の破線を追加しました。これは4/27以降のフォワードの近似曲線です。
赤色の破線は過去10年間の近似曲線ですが、フォワードの近似曲線(破線:緑色)に沿っていることが確認できます。つまり、4/27以降のトレード成績は過去10年間から得られた成績に極めて近いトレードが出来ているということがわかります。
これらのことから、Cradleの過去10年間のバックテストのトレード成績はフォワードでも再現されていると判断できます。
Cradleの今後を考えてみる
ここまで Cradleのフォワード成績と、フォワード期間と同期間のバックテスト、それとフォワード開始前日までの過去10年間のバックテストを比較してきました。
なぜこれらを比較してきたかと言うと、
「今後 Cradleを稼働してもいいのかどうか?」
という事を探りたかったからです。
Cradleは発表後間もなく販売をスタートし、フォワード計測も出揃っていない中、大変有難いことに 200名以上もの方に手に取っていただいております。稼働直後の 2月からのドローダウンで相当ガッカリされたことと思います。Cradleのフォワード状況を振り返り、改めて不甲斐なく思いました。
ですが、現在そのドローダウンからは既に回復できています。
そして、その後の挙動は想定に沿ったトレードをコツコツと実行しています。
今回のまとめとして、Cradleは1年間の長期フォワードの中で、想定外の値動きに翻弄されはしたものの、バックテストとフォワードとの乖離はほとんど無いという結果として見ても良いと判断できます。
このことから、
「現段階で Cradleは過去10年間のバックテストの結果について、再現性にある程度の信憑性を持ってもいい」
と考えます。
よって、私は今後も自信を持って稼働していきます。
今年、Cradleの真価が問われるのではないでしょうか。
乞うご期待ください。
では^^
Cradle は以下で販売中です^^
→ Cradle : 40,000 yen / GogoJungle
→ Cradle : 40,000 yen / LET’S REAL
→ Cradle : 29,800 yen / micco’s Back Channel